【ふなっちゃん通信】 Vol.16 ふなっちゃん通信を読んで下さっているみなさん、大変ご無沙汰しております。

南側航路上空から1

富士山の南側航路(羽田〜熊本)上空からの富士山(2013年4月12日撮影)

このページの更新が大変遅くなってしまいましたことをまずはお詫びいたします。

言い訳は…いたしませんっ!ただただ、お詫びいたします。そしてこれからはペースをあげて更新していきますので、引き続きご覧くださいね! なぜ?って、これからも富士山のちょっとしたことですがみなさんに知っていただき、この「富士山クリーンプロジェクト」にぜひご参加頂きたいからです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

冬だ! 富士山だ!! 空からだっ!

北側航路を飛ぶ飛行機

富士山の北側航路を飛ぶ飛行機(2015年2月21日撮影)

 もうだいぶ前のことですが、このプロジェクトにご協力いただいている野口健さんのFacebookに、飛行機からの美しい撮影画像が掲載されていましたね(2014年10月4日)。私も年に一度くらいは飛行機に乗るんですが、やはり大人になっても機内からの景色にいつもワクワクしてしまいます。海や川はもちろん、市街地が見えてきたり半島がすべて見えたりするだけでうれしいですよね。そして、私が一番乗る羽田〜札幌航路であっても、東京のはるか向こうに富士山がほんの少しだけでも姿を見ることができると、うれしくなってしまいます。

「今日の搭乗機内から富士山が見えるか見えないか」は、新幹線に乗っていて静岡県内を通過するときとほぼ同じくらいの期待感を持たれている、一大イベントといっても過言ではないでしょう。特に羽田空港や成田空港から西に向かう航路の便(もちろん西側から羽田・成田などに向かう便も)では、窓側の席に座っている乗客に限らずドキドキする方も多いのではないでしょうか?CAさんの「間もなく当機の右側には、富士山が見えてまいります」というアナウンスがあると余計にうれしくなるのは私だけでしょうか…? 外国人観光客が増加している最近では国際線でも、「Mt.Fuji ドッチニ ミエルン デスカ?」という質問は多いそうですよ。

この季節は、富士山麓の晴天の日が多いことや、空気中の水分量も少ないので大気が澄んでいるために、富士山がより遠くからはっきりと見えることが多いですよね。ですから飛行機からももちろんよく見えるわけです。それに何よりも積雪期でもあるわけですから、真っ白な山頂から円錐状に広がる美しい姿を写真に撮りたくなる気分も膨らみます。さらに、今はほとんどの方がコンパクトカメラやスマートフォン(お子さんの場合にはゲーム機でさえ)など写真を撮ることが可能なデバイスを持っているわけですからね。

そういったわけで、今回は飛行機から富士山を撮ることをテーマに書いてみますね。

富士山を飛行機から撮るための3つの条件

当たり前のことですが、飛行機から富士山を撮影するのには富士山が見えなきゃ話になりません。飛行機から富士山が見えるためには、次の3つの条件がまず大前提になります。

 (1)富士山が見える航路を飛ぶ飛行機に乗ること
 (2)富士山の見える座席に座ること
 (3)富士山の見える天候の日に乗ること

…どれも当たり前のことですが、もう少し詳しくみていきましょう。

(1)富士山が見える航路を飛ぶ飛行機に乗ること

航路とは飛行機の飛ぶルートのことですが、羽田空港や富士山静岡空港発着の便であれば、概ね富士山の姿を見ることだけは可能です。ただ、撮影したくなる富士山の上空を飛ぶ航路となるとこれは限られてきます。基本的には羽田空港から西の航路であれば、富士山の ①北側航路 ②南側航路 ③真上航路 に分けることができます。自分の乗った飛行機がどのルートを飛ぶのかは、当日の管制のこともあって確実なことは書けませんが、各航空会社のホームページ等である程度確認することはできるようです。

もうひとつ。富士山上空付近を飛ぶ航路であっても、富士山からどのくらい離れている航路を飛ぶのかでもだいぶ見え方は違います。北側航路の場合では、富士山が近ければ山頂がドーンと見えるでしょうし、少し離れていれば富士五湖や青木ヶ原樹海を含めて広大な景色を見ることができます。また、南側航路の近距離であれば宝永火口がドドーンと見られるでしょうし、少し離れていれば駿河湾からの海抜0m〜3,776mを一望することができます。

実は…富士山の真上を飛ぶ航路からでは、富士山を見ることはできないんですよね(笑)

(2)富士山の見える座席に座ること

座席指定が全てです(笑)早めの予約や搭乗手続が必要ですね。右側か左側か…悩みどころではありますが、どうしても撮りたいという人は搭乗手続の際にお問い合わせしたほうがいいかもしれません。それから、主翼の真上の座席だと見えづらいですよね。主翼やエンジンと一緒に富士山を撮影するのも楽しいですけどね。私個人的には、某航空会社の主翼先端にはハートのマークが付いているのですが、そのハートマークと富士山を一緒に撮りたいな〜という些細な夢を持っています(笑)

運悪く機内中央の席や通路側の席だった場合には、あきらめて帰路に賭けましょう!

(3)富士山の見える天候の日に乗ること

飛行機が飛ぶ高度は8,000〜10,000mですから、3,776m以上に雲が発生していたら見ることはできませんよね。また空港周辺がどんなに晴れていても、富士山周辺が天気が悪い場合だってあります。しかし、富士山周辺にできる雲は独特な楽しい雲も多いですから、全く見えない雲海に姿を隠している時以外は、やはり撮りたくなります。特に美しい笠雲が山頂をすっぽりと隠している時とか、海抜2,500m(富士山五合目付近)に立ち込める雲海から山体が「♪頭を〜雲の〜上に出し〜」ている時なんかは最高かもしれません。

あと、夜間飛行の場合にはほとんど見れませんよ。ただし、私はまだ経験がないのですが、7〜8月の登山シーズンに、登山者のヘッドライトの明かりが連なっている様子を飛行機から撮影ってできるんでしょうか…? もし撮影されたことがある方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください!

富士山を飛行機から撮る時の注意点

以下は飛行機に乗るときには当たり前のこともありますが、撮影するのに気をつけるべき点をちょっと書きます。

まず、撮影するデバイスについてですが、現在では多くの方がデジタルカメラやスマートフォンですよね。以前であれば、こうした電子機器は離着陸時などには使用禁止だったのですが、昨年9月からデジカメは常時OK、スマートフォンも機内モードなどにしておけば使用が可能になりました。とはいえ、航空会社や搭乗機種、飛行状況などにより使用を制限する場合だってあるわけですから、いずれにせよ機内ではCAさんの指示にしっかり従いましょう。

飛行機の窓から撮影するわけですから、どうしても望遠が必要になりますよね。ズームの倍率がある程度高いカメラやレンズの方が、当然自分好みの富士山を撮影することができますよ。またどうしても揺れる機内での撮影ですから、手ブレにも気をつけないといけません。特にズームを効かせているとブレも大きくなります。いくら「八百八沢」と呼ばれる富士山でも、ブレている写真では沢の数が多すぎです(笑) まぁ最近のコンパクトデジカメであれば、ほとんど心配いらない、余計な話かもしれませんが。

また、窓側の席を確保してどっぷり富士山を撮影したい逸る気持ちもわかりますが、隣の席がお子さんだったりすると、どうしても見たくなることもわかりますよね。そこは日本人の美徳「ゆずりあい」ですよ。自分の体で小さな飛行機の窓をずっと隠してしまわぬように、ゆずりあってみんなで美しい富士山を上空から眺めましょう!

最後に余談ですが、私はこうした活動をしているためによく「ふなっちゃんは静岡と山梨とどっちからの富士山が好きなの?」と聞かれます。詳しくはまた別の機会に書きますが、私は上空から見る富士山が好きなんですよ。

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